OBSのマイクフィルター設定《声を聞きやすくする順番とおすすめ設定》
OBSで配信するなら、画質だけでなくマイク音もかなり大事です
声が小さい、音割れする、ノイズが入る、声がこもる
こういう状態だと、リスナーさんは思っている以上に聞き疲れしやすいです
ただ、OBSのフィルターは種類が多いので、最初はどれを入れればいいのかわかりにくいと思います
まず結論からいうと、OBSのマイクフィルターはこの順番で考えると失敗しにくいです
| 順番 | フィルター | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | ノイズ抑制 | エアコン、PCファン、サーッという音を減らす |
| 2 | コンプレッサー | 小さい声と大きい声の差を少し整える |
| 3 | エキスパンダー、またはノイズゲート | 無言時の小さい音を目立ちにくくする |
| 4 | リミッター | 大きい声の音割れを防ぐ |
ゲインは、音量が足りないときだけ使います
できれば、OBSのゲインフィルターで無理に上げるより、マイク本体、Windows、オーディオインターフェイス側で先に音量を合わせたほうがいいです
この記事では、OBS標準フィルターだけで、配信の話し声を聞きやすくする設定をまとめます

はいしんせかいは、独自に検証して執筆しています
まずフィルターより先にマイク音量を整える
OBSのフィルターを入れる前に、まずマイクの入力音量を整えます
ここがズレていると、どれだけフィルターを入れても聞きにくくなります
たとえば、マイク音量が小さいままOBSのゲインだけで大きくすると、声だけでなくノイズも一緒に大きくなります
反対に、入力音量が大きすぎると、フィルターを入れる前の時点で音割れしやすいです
まずはこの順番で確認してください
- マイクを口元に近づける
- マイクやオーディオインターフェイスのゲインを調整する
- OBSの音声ミキサーでメーターを見る
- 短く録画して聞き返す
ふつうに話しているときは、OBSのメーターが黄色、ぎり赤あたりまで動けば十分です
マイクフィルターを追加する方法
OBSでマイクにフィルターを追加する手順はこちらです
- 音声ミキサーのマイクの「︙」をクリックする
- 「フィルタ」をクリックする
- 左下の「+」をクリックする
- 追加したいフィルターを選ぶ
- 設定したら「閉じる」をクリックする
音声入力キャプチャでマイクを追加している場合は、そのソースを右クリックして「フィルタ」から開いてもOKです
OBSのマイクフィルターのおすすめ順番
最初は、フィルターを入れすぎないほうがいいです
初心者さんなら、まずはこの順番で試すのがおすすめです
- ノイズ抑制
- コンプレッサー
- エキスパンダー
- リミッター
ノイズゲートは、声の出だしや語尾が切れやすいことがあります
そのため、まずはノイズゲートよりエキスパンダーを軽く使うほうが自然に聞こえやすいです
もちろん、環境によって正解は変わります
ただ、いきなりノイズ抑制、ノイズゲート、コンプレッサー、EQ、VSTを山盛りにすると、どれが原因で変な音になっているのかわからなくなります
最初は少なめに入れて、1つずつ録画で確認するのがいちばん安全です
ノイズ抑制の設定
ノイズ抑制は、エアコン、PCファン、サーッという音などを目立ちにくくするフィルターです
OBS標準のノイズ抑制には、主に次の方法があります
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| RNNoise | 設定がかんたん、まず試しやすい |
| Speex | 抑制レベルを調整できる |
初心者さんは、まずRNNoiseでOKです
設定項目が少ないので、迷いにくいです
ただし、RNNoiseは声質や話し方によって、声がこもったり、笑い声や叫び声が不自然になったりすることがあります
その場合は、Speexを弱めに使うのもありです
Speexを使うなら、いきなり強くかけずに、まずは -10dB から -20dB くらいで試してみてください
OBS公式でも、Speexは強くするほど多くの音を減らせる一方で、声など別の音が歪む場合があると説明されています
RNNoiseで声が消える、こもる場合は、RNNoiseで声が消える・こもる原因と対処法を見てみてください
コンプレッサーの設定
コンプレッサーは、大きい声を少し抑えて、声の音量差を整えるフィルターです
たとえば、ふつうに話す声はちょうどいいのに、笑ったときだけ大きすぎる場合に使います
OBS公式でも、コンプレッサーは急に大きい音が出たときに音量を下げ、クリッピングや歪みを減らす用途として説明されています
雑談やゲーム配信の話し声なら、まずこのあたりから試すとわかりやすいです
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 比率 | 3:1 から 4:1 |
| しきい値 | -18dB前後 |
| アタックタイム | 6ms前後 |
| リリースタイム | 60msから150ms |
| 出力ゲイン | 0dBから+3dBくらい |
OBSの初期値では比率が強めに感じることがあります
声を自然に聞かせたいなら、まずは 3:1 か 4:1 くらいの軽めから試すのがおすすめです
歌枠では、さらに弱めから始めたほうが安全です
目安としては、比率 2:1 から 3:1、しきい値は大きく歌ったところだけ少し効く位置にします
歌の強弱がなくなるなら、コンプレッサーをかけすぎです
しきい値は、どのくらいの音量から圧縮を始めるかの設定です
話しているときに少しだけ効くくらいにして、強くかかりすぎないようにします
コンプレッサーを強くかけると、声の強弱がなくなったり、息づかいが不自然に聞こえたりすることがあります
「聞きやすくする」つもりが、逆に疲れる音になることもあるので、かけすぎには注意してください
数値の調整が難しい場合は、MJUCjrのようなシンプルなコンプレッサーVSTを使うほうがわかりやすいです
コンプレッサーの詳しい設定や、MJUCjrのようなVSTプラグインを使う方法は、OBSのコンプレッサー設定《声の音量差を聞きやすくする方法》で解説しています
エキスパンダーの設定
エキスパンダーは、小さい音をさらに小さくするフィルターです
無言時のPCファン音、マウス音、キーボード音、口のノイズなどを少し下げたいときに使います
ノイズゲートと似ていますが、ノイズゲートより自然に開閉しやすいです
OBS公式でも、エキスパンダーはゲートの代わりに使える場合があり、よりなめらかに開閉しやすいと説明されています
雑談やゲーム配信の話し声なら、まずはこのあたりから試してみてください
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| プリセット | Expander |
| 比率 | 2:1 から 4:1 |
| しきい値 | 無言時のノイズより少し上 |
| アタック | 5msから10ms |
| リリース | 50msから120ms |
| 検出 | RMS |
しきい値は、環境によってかなり変わります
マイクに何も話していない状態で、OBSのメーターがどのくらい動いているか見てください
そのノイズより少し上にしきい値を置くイメージです
しきい値を上げすぎると、声の出だしや語尾が消えます
小声で話したときに途切れないか、必ず録画で確認してください
歌枠では、エキスパンダーやノイズゲートはかなり慎重に使ったほうがいいです
小さく歌う部分、息っぽい声、語尾の伸びが切れやすいからです
使うとしても比率は 2:1 くらいから、しきい値は低めにして、歌の余韻が切れないか確認してください
ノイズゲートは必要なときだけ使う
ノイズゲートは、一定以下の音をバッサリ切るフィルターです
喋っていないときのキーボード音や生活音を切りたいときに使えます
ただし、声の出だしや語尾も切れやすいです
特に、声が小さい方、小声で話す方、歌枠をする方は注意してください
OBS公式では、ノイズゲートは背景ノイズより少し上にクローズしきい値を置き、声より少し下にオープンしきい値を置くと説明されています
最初は、ノイズゲートよりエキスパンダーを使うほうが自然に聞こえやすいです
キーボード音を消したい場合は、OBSでキーボード音を消す方法《マイク設定・ノイズ抑制・VSTプラグイン》も参考になります
リミッターの設定
リミッターは、音割れを防ぐための保険です
大きい声、笑い声、叫び声が急に入ったときに、音量が上がりすぎないようにします
設定はまずこれでOKです
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| しきい値 | -1dB |
| リリースタイム | 60ms |
リミッターは最後に置きます
上から順番に処理されるので、リミッターの下に別のフィルターを置くと、そのあとで音量が上がってしまうことがあります
音割れ対策として入れるなら、リミッターは最後です
ゲインは足りないときだけ使う
ゲインは、音量を上げるフィルターです
ただし、OBS公式でも、ゲインは基本的にOBSに入る前の段階で調整するのが望ましく、必要なときに静かな音源を上げる用途として説明されています
マイク音量が小さい場合は、まずこちらを確認してください
- マイク本体の音量
- Windowsの入力音量
- オーディオインターフェイスのゲイン
- マイクと口の距離
- マイクの向き
それでも足りない場合だけ、OBSのゲインフィルターで少し上げます
目安としては、まず +3dB から +6dB くらいで試してください
+15dB や +20dB まで上げないと足りない場合は、マイク位置や機材側のゲインを見直したほうがいいです
特にダイナミックマイクは、オーディオインターフェイスによって音量を稼ぎにくいことがあります
声がこもるときはフィルターを減らす
声がこもるときは、フィルターを足す前に、いったん減らして確認してください
特に多い原因はこちらです
- ノイズ抑制を強くかけすぎている
- ノイズゲートやエキスパンダーのしきい値が高すぎる
- コンプレッサーを強くかけすぎている
- マイクに近づきすぎて低音が強くなっている
- マイクの向きが合っていない
まず、フィルターを全部OFFにして録画します
その状態で声が自然なら、フィルターのどれかが原因です
1つずつONに戻して、どこで声が変になるか確認してください
逆に、フィルターをOFFにしても声がこもるなら、マイク位置、マイクの種類、部屋の反響、入力音量を見直したほうがいいです
配信向けマイクの選び方は配信におすすめのマイクは?種類別の選び方と人気モデルをチェックしてみてください

ノイズが残るときは原因別に考える
ノイズが残る場合は、全部を1つのフィルターで消そうとしないほうがいいです
ノイズの種類によって対策が変わります
| 気になる音 | まず見るところ |
|---|---|
| エアコン、PCファン | マイク位置、入力音量、ノイズ抑制 |
| キーボード音 | マイクの向き、キーボードとの距離、ノイズ抑制 |
| 無言時の小さい音 | エキスパンダー、ノイズゲート |
| 声がこもる | ノイズ抑制を弱める、フィルターを減らす |
| 声が割れる | 入力音量、リミッター |
エアコンやPCファンの音は、OBSでエアコン・PCファンの音を消す方法で詳しく解説しています
キーボード音は、OBSでキーボード音を消す方法をご覧ください
OBS標準で足りない場合はVSTプラグインも候補
OBS標準のノイズ抑制で十分な場合も多いです
ただ、次のような場合はVSTプラグインも候補になります
- RNNoiseだと声がこもる
- Speexを弱めにしてもノイズが気になる
- キーボード音やPCファン音をもう少し減らしたい
- 細かい設定をせずに話し声を聞きやすくしたい
OBS標準のVSTフィルターは、基本的にVST2.x向けです
VST3を使う場合は、OBSでVST3を読み込むためのプラグインが必要になることがあります
ノイズ除去プラグインの比較は、OBSで使えるノイズ除去プラグインおすすめまとめでまとめています
歌枠ではノイズ抑制を強くしすぎない
歌枠では、マイクフィルターを雑談配信と同じ感覚で強くかけすぎないほうがいいです
ノイズ抑制を強くすると、歌声の伸び、息っぽい声、高い声が削られることがあります
コンプレッサーも強くかけすぎると、歌の強弱がなくなりやすいです
歌枠では、まず自然に聞こえることを優先してください
ノイズ抑制は弱め、コンプレッサーも軽め、リミッターは最後に置くくらいから始めると失敗しにくいです
歌枠のOBS設定は、OBSで歌枠配信をする方法でまとめています
また、VSTプラグインや強いノイズ抑制を入れると、声が少し遅れることがあります
フィルター追加後に声が遅れる場合は、OBSでフィルターを入れたら声が遅れる原因と直し方をチェックしてみてください
歌枠で声とオケがズレる場合は、歌枠の音ズレを直す方法も確認してください
おすすめ設定のまとめ
迷ったら、まずはこのくらいで試してみてください
| フィルター | 設定の目安 |
|---|---|
| ノイズ抑制 | RNNoise、合わなければSpeexを-10dBから-20dB |
| コンプレッサー | 雑談は比率3:1から4:1、歌枠は2:1から3:1 |
| エキスパンダー | 雑談は比率2:1から4:1、歌枠ではかなり弱め |
| リミッター | しきい値-1dB、最後に置く |
| ゲイン | 足りないときだけ+3dBから+6dB |
この設定は、あくまでスタート地点です
声の大きさ、マイクの種類、部屋の環境、キーボード音の大きさで変わります
大事なのは、設定値をそのまま真似することではなく、録画して聞き返しながら少しずつ調整することです
よくある質問
Q. OBSのマイクフィルターはどれを入れればいいですか?
A. まずは、ノイズ抑制、コンプレッサー、リミッターでOKです
無言時のノイズが気になる場合だけ、エキスパンダーかノイズゲートを追加します
Q. ノイズゲートは入れたほうがいいですか?
A. 必須ではありません
声の出だしや語尾が切れることがあるので、まずはエキスパンダーを軽く使うほうが自然です
キーボード音や生活音を無言時だけ切りたい場合は、ノイズゲートも候補になります
Q. リミッターは必要ですか?
A. 入れておくのがおすすめです
急に大きい声を出したときの音割れ対策になります
リミッターは最後に置いてください
Q. コンプレッサーを入れると音質は良くなりますか?
A. 音質が良くなるというより、音量差が整って聞きやすくなります
ただし、強くかけすぎると不自然になります
まずは軽めにかけて、録画で確認してください
Q. マイク音量が小さいときはゲインを上げればいいですか?
A. まずはマイク本体、Windows、オーディオインターフェイス側の音量を見直してください
OBSのゲインフィルターは、最後に少し足すくらいの使い方が安全です
Q. 声がこもるときはEQを入れたほうがいいですか?
A. EQで直せることもありますが、まずはノイズ抑制やコンプレッサーを弱めて確認したほうがいいです
フィルターのかけすぎでこもっている場合、EQを足すよりフィルターを減らすほうが自然に戻りやすいです

