OBSで歌枠配信をする方法《オケの流し方・マイク設定・音ズレ対策》
OBSで歌枠をするには、マイクを入れて、オケを流して、声とオケの音量やタイミングを合わせる必要があります
ふつうの雑談配信より少し気をつけるところは多いですが、最初に見る場所を決めておけばそこまでむずかしくありません
この記事では、OBSで歌枠を始めるための設定、オケの流し方、マイクフィルタ、音ズレ対策、音源の注意点をまとめます

はいしんせかいは、独自に検証して執筆しています
まずやること
歌枠のOBS設定は、この順番で進めると迷いにくいです
| やること | 目安 |
|---|---|
| 必要な機材を用意する | PC、OBS、マイク、イヤホンかヘッドホン |
| OBSの音声設定を確認する | サンプルレートを48kHzにそろえる |
| マイクをOBSに入れる | グローバル音声デバイス(通常のマイク設定)、または音声入力キャプチャ |
| オケをOBSに入れる | 最初はデスクトップ音声、慣れたらアプリ音声キャプチャ |
| マイクフィルタを整える | ノイズ抑制は弱め、コンプやリミッターを中心に考える |
| テスト録画する | 声とオケの音量、音ズレを確認する |
最初から完璧にしようとすると大変なので、まずは「声が聞き取りやすい」「オケが大きすぎない」「ズレていない」の3つを見ればOKです
歌枠に必要なもの
歌枠に必要なものはこちらです
- PC
- OBS
- マイク
- 有線イヤホン、または有線ヘッドホン
- 配信で使ってよいオケ
ヘッドホンやイヤホンは、できれば有線がおすすめです
スピーカーでオケを流すと、マイクがオケを拾って二重に聞こえたり、ハウリングしたりします
Bluetoothイヤホンは聞くだけなら使えますが、遅延が出やすいので、歌枠の確認用としてはあまり向いていません
PCスペックについては、配信におすすめのゲーミングPCは?ゲーム配信に必要なスペックと選び方でまとめています

マイクの選び方は、配信におすすめのマイク15選も参考になります

OBSのサンプルレートをそろえる
歌枠を始める前に、OBSとWindows側のサンプルレートを確認しておきます
基本は48kHzにそろえると扱いやすいです
- OBS → 設定 → 音声 → サンプルレート → 48kHz
- Windows → サウンド設定 → マイクや再生デバイスのプロパティ → 48kHz
- オーディオインターフェイスを使っている場合 → 専用ソフトやドライバー側も48kHz
最初は合っているのに、配信中にだんだんズレていく場合は、サンプルレートの不一致が原因になっていることがあります
このタイプのズレは、同期オフセットでは直せません
たとえば、AG03なら「Yamaha Steinberg USB Driver」から変更できます
参考: サンプリングレートの変更手順
マイクをOBSに入れる
マイクをOBSに入れる方法は2つあります
- OBSの設定からマイクを指定する
- ソースから「音声入力キャプチャ」を追加する
はじめのうちは、通常のマイク設定のままでOKです
ただ、歌枠用のシーンだけで使うなら、ソースから「音声入力キャプチャ」を追加するほうが管理しやすいです
手順はこちらです
- ソースの「+」をクリック
- 「音声入力キャプチャ」を選ぶ
- わかりやすい名前をつける
- 使うマイクを選ぶ
注意したいのは、同じマイクを二重に入れないことです
OBSのグローバル音声デバイス(通常のマイク設定)でもマイクを入れていて、さらに音声入力キャプチャでも同じマイクを入れると、声が二重に聞こえます
音声ミキサーに同じマイクが2つ出ている場合は、どちらか一方にまとめましょう
オケをOBSに入れる方法
歌枠では、歌うためのカラオケ音源を「オケ」と呼ぶことが多いです
OBSにオケを入れる方法は、主に3つあります
| 方法 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| デスクトップ音声 | まず歌枠を試したい人 | 通知音や他のアプリ音も入る |
| ウィンドウキャプチャで「音声をキャプチャ」にチェック | そのウィンドウの音だけ入れたい人 | デスクトップ音声はオフにする |
| アプリケーション音声キャプチャ | ブラウザや音楽アプリだけを入れたい人 | 対応しないアプリもある |
| メディアソース | PC内の音源ファイルを流したい人 | 音源ファイルの利用規約を確認する |
オケを配信に載せる設定を詳しく見たい方は、OBSで歌枠の音源を流す方法《オケを配信に載せる設定》で解説しています
デスクトップ音声で流す
いちばん簡単なのは、デスクトップ音声でオケを入れる方法です
PCで流れている音をまとめてOBSに入れるので、ブラウザでオケを再生するだけでOBSに音が入ります
ただし、通知音、ゲーム音、別の動画の音なども一緒に入ります
歌枠中は通知を切る、余計なアプリを閉じる、音量ミキサーを確認するなど、事故が起きにくい状態にしておくと安心です
ウィンドウキャプチャの「音声をキャプチャ」で流す
特定のウィンドウの音だけを入れたい場合は、ウィンドウキャプチャのプロパティ設定にある「音声をキャプチャ(ベータ版)」にチェックを入れると入ります
その場合、デスクトップ音声があると声が音が二重になってしまうので、必ずデスクトップ音声を切りましょう
アプリケーション音声キャプチャで流す
ブラウザや音楽アプリだけをOBSに入れたい場合は、アプリケーション音声キャプチャが便利です
手順はこちらです
- ソースの「+」をクリック
- 「アプリケーション音声キャプチャ」を選ぶ
- オケを再生しているブラウザやアプリを選ぶ
- 音声ミキサーでメーターが動くか確認する
この方法を使う場合も、デスクトップ音声を有効にしたままだと同じ音が二重に入ります
アプリケーション音声キャプチャでオケだけを入れるなら、OBSの設定 → 音声 → グローバル音声デバイスで、デスクトップ音声を無効にしてください
うまく入らない場合は、まずデスクトップ音声で試すほうが早いです
メディアソースで流す
PC内にあるオケの音源ファイルを使う場合は、OBSのメディアソースから流す方法もあります
- ソースの「+」をクリック
- 「メディアソース」を選ぶ
- オケのファイルを選ぶ
- 必要なら「ループ」にチェックを入れる
- 音声ミキサーで音量を調整する
雑談配信のBGMの流し方は、OBSの配信でBGMを流す方法で詳しくまとめています

声とオケの音量を合わせる
歌枠では、マイクの音量とオケの音量バランスがかなり大事です
声が小さすぎると歌詞が聞き取りにくくなりますし、オケが小さすぎると歌枠として物足りなく聞こえます
まずはこのあたりを目安にしてください
- 歌った時にマイクが赤に振れてOK
- 大きく歌ったときに音割れしないようにする(メーターを突破しないように)
- オケは声を邪魔しないくらいに下げる
- テスト録画を聞いて、スマホや別イヤホンでも確認する
歌は急に大きい声が出るので、普段の話し声だけで調整せず、実際に歌う声で確認してください
歌枠のマイクフィルタ
歌枠では、フィルタを入れすぎるより、まず自然に聞こえることを優先したほうが失敗しにくいです
通常配信向けのマイクフィルターは、OBSのマイクフィルター設定でまとめています
最初に考えるなら、このくらいで十分です
- ノイズ抑制
- コンプレッサー
- EQ(なくていいかも)
- リバーブ
- リミッター
OBSのフィルタは上から順番に処理されるので、リミッターは最後に置くのが基本です
ノイズ抑制は弱めにする
雑談ならノイズ抑制を強めにしても聞きやすいことがありますが、歌枠では注意が必要です
RNNoiseやAI系のノイズ抑制は、歌声の高い声、伸ばした声、息っぽい声、叫び声をノイズとして削ってしまうことがあります
そのため、RNNoiseではなくSpeexを使うほうがいいです
歌っているときに声がこもる、細くなる、語尾が消える場合は、ノイズ抑制を弱めるか、OFFにしてみてください
エアコンやPCファンの音が気になる場合は、まずはマイク位置、入力音量、部屋の環境を見直しで改善する場合があります
ノイズ除去プラグインについては、OBSで使えるノイズ除去プラグインまとめでもまとめています
コンプレッサーはかけすぎない
コンプレッサーは、「小さい声」と「大きい声」の差を少し整えるフィルタです
コンプレッサーをかけると、声に迫力が出てききやすくなりますが、強くかけすぎると歌の強弱がなくなったり、息づかいが不自然に聞こえたりします
最初は軽めにして、録画を聞きながら調整するのがおすすめです
コンプレッサーの詳しい設定は、OBSのコンプレッサー設定《声の音量差を聞きやすくする方法》で解説しています
EQは必要なときだけでOK
EQは声の音色を整えるためのフィルタです
低音がこもるなら少し削る、高音がきついなら少し抑える、という感じで使います
ただEQは設定が難しいので、無理に入れなくても問題ありません
リバーブは薄めにする
歌枠ではリバーブを入れると、それっぽく聞こえやすいです
ただし、リバーブを強くしすぎると、言葉がぼやけたり、オケと混ざりすぎたりします
OBSにはVST 2.xプラグインを読み込む機能があるので、リバーブ系のVSTを使う方法があります
OBS公式でもVST 2.xプラグインには対応していますが、VST3は標準では対応していません
VST3を使う場合は、OBS側にVST3を読み込むためのプラグインが必要になることがあります
リミッターは最後に入れる
リミッターは音割れを防ぐための保険です
歌枠では大きい声が急に出るので、最後にリミッターを入れておくと安心です
まずはしきい値を -1dB あたりにして、録画で音割れしないか確認してみてください
声とオケの音ズレを確認する
歌枠でよくあるのが、声とオケが少しズレる問題です
特に、マイクにリバーブ、コンプレッサー、ノイズ抑制、VSTプラグインなどを入れると、声がオケより少し遅れることがあります
確認するときは、OBSで短く録画して聞き返してください
OBSのモニター音だけで判断すると、配信や録画に出る音とズレて感じることがあります
フィルターを入れたあとに声が遅れる場合は、OBSでフィルターを入れたら声が遅れる原因と直し方も参考になります
音ズレを確認する流れはこちらです
- オケを流す
- リズムに合わせて短く声を出す
- OBSで10秒くらい録画する
- 録画を聞いて、声が早いか遅いか確認する
- 必要なら同期オフセットで調整する
歌枠で声とオケを合わせる方法は、歌枠の音ズレを直す方法で詳しく解説しています
OBSの同期オフセット全体の考え方は、OBSの同期オフセットとは?で説明しています
手動調整が大変なら、『うたピタ』も候補

音ズレは、同期オフセットで手動調整できます
ただ、歌枠では「テスト録画する → 聞き返す → 数値を変える → もう一度録画する」の繰り返しでしんどいですよね
毎回これをやるのが大変な方は、『うたピタ』を使うのがおすすめです
うたピタは、OBSのマイクとオケの音ズレを測定して、同期オフセットに反映するWindows用ツールです
イヤホンやヘッドホンをマイクに近づけて測定すると、声とオケのズレを10秒ちょっとで測れます

うたピタが向いている人
- 歌枠前の音ズレ確認を短くしたい
- 同期オフセットの数値を手動で探すのがしんどい
- リバーブやノイズ除去を入れていて声が少し遅れる
- アーカイブでズレに気づいて困ったことがある
使う前に確認したいこと
- Windows 10 / 11用
- OBS Studio 28以上が必要
- 有線イヤホン、または有線ヘッドホンが必要
- Bluetooth機器は測定がブレやすいので非推奨
- 声とオケのズレ向けで、映像とのズレを直すツールではない
- オーディオインターフェイスのループバックやダイレクトモニタリングは、測定中OFFで使うもの
手動で直す手間をなくしたいかたは、うたピタを使うといいでしょう
ダウンロードはこちら:うたピタ – 歌枠配信での音ズレをピタッと解決。|BOOTH
歌枠で使う音源の注意点
歌枠でいちばん気をつけたいのが、オケの権利です
「曲を歌うこと」と「音源をそのまま流すこと」は、別で考えたほうがいいです
YouTubeなど、JASRACが利用許諾契約を結んでいるサービスでは、一定の範囲内でJASRAC管理楽曲を含む動画を投稿できる場合があります
ただし、利用方法によっては個別の手続きが必要になることがあります
また、YouTubeのライブ配信では第三者コンテンツが検出されると、配信が一時中断されたり停止されたりする場合があります
NexTone管理楽曲や、音源そのものの権利、配信サービス側のルールも別で確認が必要です
特に注意したいのはこちらです
- CD音源やサブスク音源をそのまま流さない
- 公式インスト音源でも、配信利用OKか確認する
- YouTubeにあるカラオケ音源でも、概要欄や利用規約を確認する
- ボカロ曲や同人曲は、作者や配布元の規約を確認する
- Twitchはカラオケ音源や他人の録音を含むカバーに制限があるため、公式ガイドラインを確認する
- アーカイブや切り抜きを残す場合は、配信時とは別に扱われることがある
法律や各サービスのルールは変わることがあるので、最終的には使うプラットフォーム、楽曲管理団体、音源配布元の最新情報を確認してください
よくある質問
USBマイクでも歌枠できますか?
できます
最初はUSBマイクでも問題ありません
ただ、歌枠を長くやるなら、XLRマイクとオーディオインターフェイスも候補になります
音質だけでなく、マイク音量を手元で調整しやすいのもメリットです
コンデンサーマイクとダイナミックマイクはどちらがいいですか?
歌声の細かさや空気感を拾いたいなら、コンデンサーマイクが候補になります
ただし、部屋の音やPCファンも拾いやすいです
周りの音が気になる部屋なら、ダイナミックマイクのほうが扱いやすいこともあります
ノイズ抑制は入れたほうがいいですか?
できるなら、音質のためにもノイズ抑制はないほうがいいです
必要なら入れるくらいで大丈夫です
歌枠では、ノイズ抑制を強くすると声が削れたり、こもったりすることがあります
歌っている声が不自然に聞こえる場合は、まずノイズ抑制を弱めるかOFFにして確認してください
オケはBGMと同じ扱いでいいですか?
OBSの設定としては、どちらも音源を配信に入れるという意味では近いです
ただ、歌枠では声と合わせるための音源なので、音量バランスや音ズレの確認がかなり大事になります
雑談配信のBGMより、少し丁寧に確認したほうがいいです
声とオケがズレる場合はどうすればいいですか?
まずは短く録画して、声が早いのか遅いのかを確認してください
一定のズレなら、OBSの同期オフセットで調整できます
毎回の手動調整が大変なら、うたピタのような自動測定ツールを使うのもありです

